2019.06.14
大規模修繕工事
2019年10月から予定されている消費税増税に伴い、景気対策として制度の新設や、既存制度の内容拡充など、いろいろな決定・予定がされています。
これらの制度を上手に利用することで、大規模修繕工事やマンション改修工事の費用を抑えたり、同じ予算でもワングレード上の工事を行ったりすることができるかもしれません。
今回は2019年6月現在でも利用が間に合う補助金や、減税制度についてご紹介します。
次世代建材
経済産業省の「次世代省エネ建材支援事業(次世代建材)」
(https://sii.or.jp/meti_material31/)
大規模修繕の際に、省エネ性能に優れた建材や、潜熱蓄熱建材等を導入する場合に補助金が出る経済産業省の支援事業です。
工事を機に省エネ住宅化を進めたい場合に、非常に親和性が高い制度です。
[対象]
断熱パネルや潜熱蓄建材を用いた断熱リフォーム
・必須製品
→断熱パネル(断熱材と下地材等が一体となったパネル)
→潜熱蓄熱建材(17℃~28℃の温度帯の熱を吸収放出する物質を組み込んだ建材)
・任意製品
→断熱材、窓、玄関ドア、ガラス、調湿建材
[補助額]
補助対象経費の1/2以内で、集合住宅は125万円が上限です
20万円以上の工事で、補助対象経費は合計40万円以上という下限金額が設定されています。
[期間]
一次公募: 5月13日(月)~6月28日(金)17:00締切
二次公募: 8月上旬~9月中旬(予定)
次世代住宅ポイント
消費税増税に向けた、新たな支援制度がこちらです。
一定の省エネ性能、耐震性、バリアフリー性能などを満たす新築やリフォームに対し、さまざまな商品と交換できるポイントを発行する制度です。
リフォームの場合は窓や壁、天井、床の断熱改修や高効率な設備機器への交換、バリアフリー改修、家事負担を軽減する機器の設置がポイントの発行対象となります。
(http://www.mlit.go.jp/common/001267870.pdf)
[発行ポイント数]
1戸あたり上限30万ポイント
例)
耐震改修…15万ポイント
バリアフリー改修(手すり)…0.5万ポイント
エコ住宅設備(太陽熱利用システム、高断熱浴槽、高効率給湯器) …2.4万ポイント
上限ポイントに達するまではポイントは積みあがっていく方式です。
(例に挙げた3つの工事をすべて行った場合、17.9万ポイントとなります。)
ちなみに若者・子育て世帯によるリフォームは45万ポイントに、一定の既存住宅の購入に伴うリフォームには60万ポイントなど、上限引き上げがあります。
[対象期間]
・2019.4~2020.3に請負契約・着工をしたもの
・2019.10以降に引き渡しをしたもの
[ポイント発行申請の期間]
2019年6月頃~
その他
リフォーム減税制度
耐震改修やバリアフリー化、省エネ等のリフォームを行った場合、所得税控除や、固定資産税の減額が受けられる制度です。
対象工事と減税内容は以下の通りです
<耐震リフォーム>
→所得税(投資型減税)最大25万円控除
→固定資産税2分の1を軽減
<バリアフリーリフォーム>
→所得税(投資型減税)最大20万円控除
→所得税(ローン型減税)最大62.5万円控除
→固定資産税3分の1を軽減
<省エネリフォーム>
→所得税(投資型減税)最大25万円控除
(省エネ改修工事+太陽光発電設備設置工事で最大35万円控除)
→所得税(ローン型減税)最大62.5万円控除
→固定資産税3分の1を軽減
<長期優良住宅化リフォーム>
→所得税(投資型減税)最大25万円控除(耐震または省エネ+耐久性向上)/50万円(耐震+省エネ+耐久性向上)を控除
→所得税(ローン型減税)最大62.5万円控除
→固定資産税3分の2を軽減
<同居対応リフォーム>
→所得税(投資型減税)最大25万円控除
→所得税(ローン型減税)最大62.5万円控除
介護保険制度
介護が必要な人が快適な住まいを実現するために、手すりの取り付けや段差の解消、扉やトイレの交換といったリフォームに対し、リフォーム費用20万円までのうち9割、最高18万円が支給される制度です。
[対象]
介護保健の要支援1、2または要介護1~5の認定を受けた方で、自宅生活している方
まとめ
ここまで、マンション改修工事に使える補助金・減税サービスをご紹介してきました。これら以外にも地方自治体独自に行われている制度もあるでしょうから、上手く利用するとよいかもしれませんね。ワングレード上の設備を導入し、マンションライフをより充実できるよう検討してみてはいかがでしょうか。