2018.11.09
大規模修繕工事
大規模修繕工事中では不慮の事故が起きる可能性は、ゼロではありません。
たとえ事前にリスクを検討し対策を講じて、日々細心の注意を払って作業に取り組んでいたとしても、実際の工事中には何が起こるか分かりませんし、完成後に不具合が発覚する可能性もまたゼロではないのです。
こうした予想外の出来事に備える際、頼りになるのが保険です。
今回は大規模修繕工事の「保険」についてお話します。
大規模修繕工事瑕疵保険
大規模修繕工事の際に、施工会社が加入する保険として「大規模修繕工事瑕疵保険」があります。
瑕疵保険の「瑕疵」とはキズや欠点、法的な欠落や欠点がある状態を指します。
この保険は大規模修繕工事を実施した部分すべてを補償するものではありませんが、構造部分、防水部分、給排水管路・電気設備などの瑕疵が補償範囲となります。
瑕疵が見つかった場合の補修費用を賄う補償内容となっており、保険期間は修繕箇所によって異なってきます。
大規模修繕工事瑕疵保険のメリット
この保険のメリットは、国土交通大臣指定の住宅瑕疵担保責任保険法人の検査員(一級建築士)による「工事前の事前検査」に加え、「工事完了後の検査」が実施される点で、第三者の確かな目で見て判断されるという公平性を有する点です。
また工事完了後に瑕疵が発覚した場合、検査を行った建築士がその瑕疵修補内容について、工事会社と技術的な事などを話し、サポートしてくれる点も大きなメリットと言えます。
加えて、万が一工事後に瑕疵が発覚した際、施工会社がたとえ倒産をしていても、大規模修繕工事瑕疵保険により保険金が管理組合に直接支払われるので、安心です。
大規模修繕工事瑕疵保険にはこのようなメリットがあるので、忘れずに見積条件に瑕疵保険への加入を加えておくと良いでしょう。
工事保険
大規模修繕工事を含め、施工業者が加入する保険です。
工事保険は建設工事の賠償保険と一般的に言われているように、色々な種類があるほか、補償内容、補償額などが加入している施工業者によって異なるという特徴があります。
工事中などに万が一事故が起きた場合対人保証、対物保証の保険は重要になってきます。
施工会社を選ぶ際は、業者がきちんと保険に加入しているかどうか確認を行っておくと良いでしょう。
まとめ
ここまで大規模修繕工事中に必要となるさまざま保険についてご紹介しました。
工事開始から、何の事故も発生せず無事工事を終えられることが一番ですが、万が一の事故が起こり得る可能性も否定できません。
こうした想定外の事故に備えるためにも、しっかりと保険に加入している施工業者を選ぶことが大切です。